2008年05月05日

アルツハイマー型認知症とは?

ここでは、老年期の認知症の一種として、アルツハイマー型認知症を取り上げていきます。

アルツハイマー型認知症というのはどのようなものなのでしょうか?

現在では、アルツハイマー型といっても、病理学的には老年性認知症とほとんど変わらないことから、
老年性認知症の早発型とする考えもありますが、
当初、アルツハイマー型認知症は、1907年にドイツの精神医学者でありアルツハイマーが、進行性の認知症を特徴とする51歳の女性患者の症例を報告したことから、このような名前で呼ばれるようになりました。

アルツハイマー型認知症の原因は、現在はまだ明かではありません。

アルツハイマー型認知症では、大脳の萎縮や神経伝達物質(アセチルコリン、カテコールアミン、セロトニンなど、神経細胞から出される信号を伝達する化学物質)の変化などが見られます。
このことから、老人斑と呼ばれるアミロイドと呼ばれる色素たんぱくが脳に沈着したものや、
神経原線維変化などの生化学的研究から、生物学的に原因をつきとめよういう研究が行われているところです。

ただし、本格的な解明にはまだしばらく時間がかかりそうです。


アルツハイマー型認知症において最初に現れる症状はひどい物忘れや記憶の混乱です。
また、場所がよくわからないといった症状も現れ、徐々に、物事を認識できなくなる、言葉がわからなくなるなどの認知症症状になり、死に至ります。

根本的な治療法は現在のところありません。
posted by jan at 19:30| アルツハイマー認知症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アルツハイマー型認知症の身体的な症状例

アルツハイマー型認知症の場合、記憶障害とは別に、身体的な症状も起こります。
たとえば、失語、失行、失認という症状があります。これらは見当識障害と呼ばれます。
以下に詳しく見ていきましょう。

[失語]
聴覚や発生機能に異常がないのに言語の理解や発声が障害されているものを失語といいます。

[失行]
運動障害をもたらす器質的な病変がないにもかかわらず行動が正しく行われないものをいいます。

[失認]
本来認識すべき対象に対して正常な意味理解ができなくなったものをいいます。


これらの症状が進行すると、歩行障害や失語状態が悪化することがあります。そして日常生活にも支障が生じます。

そのほか、めまいや頭痛といった心気症状、
道徳観や清潔感が失われ、性的に問題のある行動が見られることがあります。

また、場所をわきまえずに排尿するといった行動や、夜間に幻覚をみるなどし、夜中に部屋のなかを歩き回ったり、大声をあげて、家族の生活にも大きな影響を及ぼすことがあります。
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アルツハイマー型認知症の危険因子と抑制因子

アルツハイマー型認知症の症状については研究が進めつつありますが、そもそもなぜこの疾患が発症するのか、その原因は現在のところ明らかではありません。

いくつかの危険因子をあげるとするならば、

・年齢
・家族歴
・ApoEe4などの遺伝子型
・高血圧
・糖尿病
・喫煙
・高脂血症
・ある種の生活習慣

などがあげられます。

また、アルツハイマー認知症の発症を減少させるものとして、
現在最も関心が高まっているのが、食習慣、運動習慣、知的生活習慣です。

【食習慣】
アルツハイマー型認知症の発症を抑制することがわかっている食物は以下のものです:
・魚(EPA・DHAなどの脂肪酸)の摂取
・野菜果物(ビタミンE・ビタミンC・βカロテンなど)の摂取
・赤ワイン(ポリフェノール)の摂取
たとえば、1 日に1 回以上魚を食べている人の場合と比べて、ほとんど魚を食べない人は、アルツハイマー型認知症の発症の危険が約5 倍であるというデータがあります。

【運動習慣】
運動、特に、有酸素運動によって高血圧やコレステロールのレベルが下がり、脳血流量が増すことで、アルツハイマー型認知症の発症の危険が下がります。普通の歩行速度をこえる運動強度で週3回以上運動すると、全く運動しない場合と比べて、発症の危険が半分になるという研究結果もでています。

【知的生活習慣】
・テレビ・ラジオの視聴
・トランプ・チェスなどのゲーム
・文章を読む
・楽器の演奏
・ダンスなど。

これらの活動をよく行う人は、アルツハイマーを発症の危険が減少するといわれます。
posted by jan at 19:27| アルツハイマー認知症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アルツハイマー型認知症の2つのタイプ

アルツハイマー型認知症という場合、次のふたつのタイプがあります。

(1)家族性アルツハイマー病

これは、アルツハイマー型認知症の中でもごく少数を占めるにすぎません。常染色体優性のメンデル型の遺伝パターンを示すもので、30〜60歳代で発症します。

家族性アルツハイマー病は、常染色体優性遺伝です。つまり片方の親が家族性アルツハイマー病であると、その子供は性別に関係なく2分の1の確率でこの病気を発症する可能性があるというものです。

(2)アルツハイマー型老年認知症

これは、アルツハイマー型認知症の中でほとんどを占めるものです。老年期、すなわち、通常60歳以上で発症するのが特徴です。
大部分のアルツハイマー型認知症、つまり老年認知症の場合でも、遺伝的要因は少し影響するといわれています。

親族にアルツハイマー型認知症の患者さんがいらっしゃる場合、多少発症の危険性が上昇すると言われているのです。
特に50〜54才にアルツハイマー型認知症を発症した親族がいらっしゃる場合、この病気を早期に発症する危険は約20倍に上るというデータもあります。
posted by jan at 19:25| アルツハイマー認知症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アルツハイマー型認知症の薬

アルツハイマー型認知症の場合、原因が解明されていないことから、その症状を改善することは困難です。
しかし、数年前から脳の循環や代謝を改善する薬が多数開発され、多くの患者さん方に対して使われるようになってきました。
これらの薬は確実な成果をあげつつあります。

しかし、認知症の中核症状である知能の低下に対して薬は作用するわけではなく、認知症にともなう譫妄や暴力といった精神症状および行動異常(周辺症状)に対して効果的に作用するにすぎません。

認知症にともなう知能低下を改善する薬は、現在のところ開発されていません。

最近期待が寄せられている研究は、神経細胞が分裂、増殖するのに必要な因子に関するものです。

これを神経成長因子といいます。これが認知症の治療に有効ではないかと考えられるのです。

脳の細胞は本来、増殖することはありません。一度死滅すると、二度と再生できないと考えられています。
しかしダメージを受けてはいるもののまだ死滅するにはいたっていない神経細胞が回復するのに神経成長因子が有効ではないかと考えられるのです。

この研究は、まだ動物実験段階ですが、改善効果があったという報告があるようです。
posted by jan at 19:21| アルツハイマーの薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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